エネルギー政策の政治経済学 ―再生可能エネルギー政策の実際と電力産業の構造―(尾形 清一)

 本研究はエネルギー政策における問題の構造を明らかにすることを目的としている。特に近年になって政策的な焦点として注目されはじめた再生可能エネルギー技術の普及という政策課題を念頭におきながら、現状のエネルギー政策における問題構造の特徴を明らかにすることを目的としている。研究の方法としては、政策分析における総合的視点という政策科学的アプローチを重視しながら政治経済学的な手法により分析を実施した。
 分析の要点は、第1に電力市場における市場参入の構造を事業者比率の変化など国際的比較から問題構造の特徴を明らかにした。第2には、日本の地方自治体における新エネルギー政策に関する分析から再生可能エネルギー技術の普及という施策の浸透度合いを検証した。第3には、再生可能エネルギー技術の普及策や制度の国際的比較から再生可能エネルギー技術普及策における制度デザインの特徴を明らかにした。そして、分析結果として、エネルギー政策における問題構造のとして技術体制という政策決定の構造が存在し、この技術体制の存在が再生可能エネルギー技術の普及に影響を与えていることを確認した。

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